生理用品に使用期限はある?正しい保管方法や使用を避けるべき基準を解説

「防災バッグに入れっぱなしのナプキン、いつまで使えるんだろう?」
生理用品には、食品のように明確な「使用期限」の記載はありません。
しかし、安心して使うための保存期間の目安が設けられている場合があります。
長期間保管していた生理用品は、気づかぬうちに劣化し、使用によって衛生上の問題を引き起こすかもしれません。
そのため、生理用品の劣化サインや正しい保管方法の知識が必要です。
この記事では、ナプキンやタンポンをはじめとする各種生理用品の保存期間の目安や、正しい保管方法、使用を避けるべき劣化のサインを解説します。
一緒に正しい知識を身につけ、生理用品を安心・安全に使いましょう。
生理用品は使用期限がないことが一般的!各アイテムの保存目安を解説
ナプキンやタンポンなどの生理用品は、食品や化粧品のように明確な使用期限が記載されていない場合がほとんどです。
しかし永久的に使える保証はなく、製造メーカーでは、未開封の状態である場合に以下の保存目安を設けています。
生理用品 | 保存目安(未開封) |
---|---|
ナプキン | 3年 |
タンポン | 5年 |
これらはあくまで未開封で直射日光や高温多湿を避けた場所で保管されていた場合の目安です。
一度開封した生理用品は、衛生面を考慮してできるだけ早めに使い切りましょう。
また、再利用可能な月経カップやディスクは、使用のたびに煮沸消毒が必要で、適切に手入れすれば数年間くり返し使用できます。
たとえば、murmoの月経カップは開封前の使用期限は設けていませんが、使い始めて正しい手入れをすれば数年に渡って使用できます。
どんな生理用品を使う場合でも、最終的には自分の判断が大切です。
保管状況はもちろん、劣化のサインを見逃さず、安全に使用できる状態かを見極めてから使うようにしてください。
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生理用品の正しい保管方法
生理用品は、デリケートな肌に直接触れるアイテムです。
だからこそ正しく保管し、常に衛生的な状態で使えるようにしておくことが重要です。
くわしく解説します。
フタつきのボックスや引き出しに入れる
生理用品は、ホコリや虫の侵入を防いで清潔な状態を保つために、フタつきのボックスや引き出しに入れて保管しましょう。
とくに洗面所やお風呂場近くの収納棚などの水回りで保管する場合は、湿気や水ハネを避けるためにボックスを二重構造にしたり、高い位置に収納したりするのもおすすめです。
見た目もすっきり片付き、使いたいときにすぐ取り出せるため、日常的に清潔を保ちながら保管できます。
高温多湿を避ける
生理用品の保管でとくに注意したいのが、高温多湿の環境を避けることです。
たとえば、洗面台の下やクローゼットの奥などは想像以上に湿気や熱がこもりやすい場所です。
そのような環境での保管は、吸収体に含まれる素材が空気中の水分を吸ったり、ナプキンの粘着部分が溶けたりと、品質の劣化やカビの原因になります。
とくに夏場や梅雨時期は、収納場所の温度・湿度が上がりやすいため注意が必要です。
収納場所を変えたり、乾燥剤や除湿シートを収納ケースに一緒に入れたりなどの対策をとりましょう。
直射日光を避ける
生理用品は、直射日光が当たる場所での保管も避けるべきです。
長期間日差しにさらされると、ナプキンやタンポンの表面が変色してしまうことがあります。
また、日当たりのよい窓際や、車のなかなどに生理用品を置きっぱなしにしておくと、粘着テープの性能が低下したり、包装がべたついたりといった劣化につながります。
生理用品の保管場所は日光が直接当たらない、涼しい場所を選びましょう。
持ち歩き用は保存袋に入れる
生理用品を持ち歩く際は、チャック付きの密閉袋や専用のポーチに入れるのがおすすめです。
バッグのなかに直接入れてしまうと、鍵や小物と擦れて包装が破れたり、汚れが付着したりしてしまうリスクがあります。
また、持ち歩き用の生理用品は、長期間入れっぱなしにせず、定期的に新しいものと入れ替えて清潔を保ちましょう。
あわせて読みたい:ナプキンの持ち運びはどうする?職場でまわりにバレない方法を徹底解説
古い生理用品の使用を避けるべき3つの基準
未開封の生理用品であっても、保管状態や経年劣化によって使用を控えるべきケースがあります。
ここでは「使わないほうがよい」と判断できる代表的な3つの状態について、くわしく解説します。
明確な基準を知って、正しい判断ができるようにしましょう。
1.変色している
生理用品の表面や吸収体が変色している場合は、使用を避けましょう。
色の変化は、素材の劣化やカビ・汚れの付着が原因と考えられます。
とくに、未開封でも高温多湿や直射日光の影響を受けていた場合、酸化が進んでいる可能性があります。
吸収力の低下や肌への刺激につながるおそれもあるため、思い切って処分するのがおすすめです。
2.パッケージが破損している
外袋や個包装に破れや裂け目がある場合は、たとえ未開封のものでも使用を避けましょう。
生理用品は、未開封状態での品質保持を前提に設計されており、包装が破損しているものは、空気中の湿気やホコリ、細菌などがなかに入り込んでいる可能性があります。
とくに、持ち歩いているうちに包装が擦れて破れてしまったものや、長期間保管していたものは注意が必要です。
「少し破れているだけだから…」と自己判断せず、無理に使用しないことが大切です。。
3.異臭がする
未使用の生理用品でも、いつもと違うニオイがする場合は使用を避けましょう。
とくに、カビ臭・油臭いなどは、品質が低下している可能性があります。
製造メーカーも、ニオイが強いものと一緒に保管しないよう注意喚起しています。
少しでも「変なニオイがするかも…」と感じたら、安全のために使用を中止し、新しいものに替えることをおすすめします。
生理用品の使用期限に関するよくある質問
生理用品の使用期限に関するよくある質問にお答えします。
日常使いから非常時まで安心して備えるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
防災用にストックしている生理用品はいつまで使えますか?
防災リュックや非常用持ち出し袋に入れている生理用品も、それぞれの保存目安を参考に使用しましょう。
未開封の状態で、ナプキンは約3年、タンポンは約5年が保存の目安とされています。
ただし、新品のものでも高温多湿や直射日光の影響を受けると劣化が早まる可能性があります。
異臭や変色、パッケージの破損がないか、年に1回程度は点検すると安心です。
また、生理用品を備蓄する際は、新しいものと入れ替える「ローリングストック方式」がおすすめです。
普段使っている生理用品を定期的に交換しながら備蓄することで、無駄なく衛生的な状態を保てます。
あわせて読みたい:防災用の生理用品はどのくらい必要?備蓄の目安と3つのポイントを紹介
布ナプキンや吸水ショーツなどのサニタリーアイテムにも使用期限はありますか?
布ナプキンや吸水ショーツなどのサニタリーアイテムには、使い捨てのナプキンやタンポンのような明確な使用期限はありません。
しかし、素材の劣化や衛生状態を考慮し、寿命の目安を知っておくことが大切です。
アイテム名 | 使用目安 | 具体的な状態 |
---|---|---|
布ナプキン | 3年前後 |
|
吸水ショーツ | 2~5年 |
|
布ナプキンや吸水ショーツを長持ちさせるためには、適切に手入れし、しっかり乾燥させることが大切です。
1枚当たりの使用頻度を下げるために、枚数を多めに持っておくことも検討しましょう。
まとめ
生理用品には、未使用の状態で明確な使用期限が設けられていません。
ただし、長期間の保管や不適切な環境下での管理は品質が劣化する可能性があります。
ナプキンは3年、タンポンは5年を目安にしつつ、変色・異臭・パッケージの破損があるものは、衛生面の観点から使用を避けましょう。
また、生理用品は肌に直接触れるものだからこそ、保管場所や持ち運び方にも配慮し、衛生的に管理することが大切です。
備蓄や日常使いの生理用品を定期的にチェックすることで、いざというときにも安心して使用できます。
この記事を参考に、ご自身の生理用品の状態を一度見直してみてください。