防災用の生理用品はどのくらい必要?備蓄の目安と3つのポイントを紹介

「防災用に生理用品を備蓄したいけど、どのくらいの量が必要?」

「被災したときにナプキンやタンポンが足りなくなったらどうしよう」

女性は防災グッズに生理用品を入れておくことはマストです。

しかし不安だからと多く準備してしまうと、かさばってリュックがパンパンになってしまいがちですよね。

実は、防災用の生理用品の備蓄にはコツがあり、備えておく生理用品によってかさばらずに済む方法があります。

この記事を最後まで読むことで、自分に合った防災用の生理用品が準備でき、災害時の不安を軽減できます。

適切な量の生理用品を備え、いざというときに落ち着いて対処できるようにしましょう。

 

もくじ

防災リュックに入れる生理用品はどのくらい?備蓄量の目安

  • 生理用品をかさばらず保存する方法
  • 圧縮袋を使用する
  • タンポンや月経カップをあわせて準備する

防災用に生理用品を備蓄する3つのポイント

  • ナプキンは大きめサイズを準備する
  • 生理用品の使用期限に注意する
  • 密閉袋に入れて保管する

防災用に生理用品以外で備えておきたいアイテム

  • 穴をあけたペットボトルのフタ
  • 中身の見えにくいポリ袋
  • サニタリーショーツ
  • おりものシート
  • デリケートゾーン用ウェットシート
  • 鎮痛剤

日ごろからできる生理への備え

  • 生理用品を常に持ち歩いておく
  • 普段使い以外の生理用品を試しておく

防災用の生理用品についてよくある質問

  • 災害時に生理用品の代用となるものはありますか?
  • 災害用品はローリングストックがいいと聞きました。ローリングストックって何ですか?

まとめ

防災リュックに入れる生理用品はどのくらい?備蓄量の目安

防災リュックに入れておくべき生理用品の量は、最低でも1サイクル分です。

1日あたりの使用量を考慮して、以下を目安に生理用品を備えておきましょう。

生理用品 1日の使用量 生理期間での合計(1週間を想定)
ナプキン 5~6枚 35~42枚
タンポン 3~4本 21~28本

災害時は、トイレや水の使用が制限される可能性があります。
使い捨てナプキンだけでなく長時間使用できる月経カップやくり返し使える吸水ショーツなどもあわせて準備しておくと安心です。

生理用品をかさばらず保存する方法

防災リュックは限られたスペースしかないため、生理用品をできるだけコンパクトに収納する工夫が必要です。

ほかの必需品も無理なく収納できるよう、かさばらずに保存する正しい方法を知っておきましょう。

圧縮袋を使用する

ナプキンは、圧縮袋を活用するとコンパクトに収納できます。

圧縮袋を使うと以下のメリットがあります。

  • ナプキンのボリュームを減らせる

  • 湿気や汚れを防げる

  • バッグの中で散らばるのを防ぐ

防災リュックの限られたスペースでも場所をとらずに保管でき、ほかの防災グッズと混ざらない便利な方法です。

タンポンや月経カップをあわせて準備する

普段ナプキンを使用している人は、タンポンや月経カップとの併用を検討しましょう。

タンポンや月経カップは8時間〜12時間と長時間使用できるため、必要個数が少なく済み、防災リュック内のスペースを節約できます。

とくに月経カップは、洗浄すればくり返し使えるので、自宅待機や避難生活が長期化する際にも役立ちます。

ただし、月経カップだけでは断水時に洗浄ができないため、使い捨てのナプキンやタンポンとあわせて準備するのが望ましいです。

あわせて読みたい:月経カップってなに?構造や使い方、よくある質問など解説

防災用に生理用品を備蓄する3つのポイント

生理用品を備蓄する際は、以下の3つを意識するとより安心です。

  • ナプキンは大きめサイズを準備する

  • 生理用品の使用期限に注意する

  • 密閉袋に入れて保管する

ポイントを押さえて、いざというときに安心して生理用品を使える状態を保ちましょう。

1.ナプキンは大きめサイズを用意する

避難所ではトイレの使用が制限されることが多く、ナプキンを頻繁に交換できない可能性があります。そのため、いつもよりワンサイズ大きいナプキンを用意しておくと安心です。

たとえば、通常の昼用ナプキンは2〜3時間ごとの交換が必要ですが、夜用ナプキンなら4〜6時間使用できるため、交換回数を減らせます。また、吸収量の多いナプキンを選ぶことで漏れのリスクを軽減し、衣類を汚す心配も少なくなります。

避難所では自由に着替えられない状況も想定されるため、あらゆる場面に備えて、吸収量の多い大きめサイズのナプキンを準備しておきましょう。

2.備蓄用の生理用品は定期的に入れ替える

生理用品を備蓄する際は、古くなったものを定期的に入れ替えるようにしましょう。

厳密な使用期限はありませんが、未開封の状態でナプキンは約3年、タンポンは約5年で使い切ることが推奨されています。

とくにナプキンは高温多湿の環境で保管すると、粘着力や吸収性の低下につながる恐れがあります。

また、具体的な保管方法は不明であるものの、職場のトイレに保管していた際にカビが生えたというエピソードも見受けられました。

保管方法が正しければ、生理用品にトラブルが生まれることはほとんどありません。

防災用品として備蓄する生理用品は、定期的に入れ替えをおこない、万が一の時に安心して使用できる状態を維持することが大切です。

3.密閉袋に入れて保管する

防災用に生理用品を備蓄する場合は、密閉袋に入れて保管しておくのがおすすめです。

密閉袋に入れることで湿気やホコリの影響を少なくし、生理用品の品質を維持しやすくなります

また、密閉袋に保管しておけば、水害や悪天候に見舞われた際も生理用品を守れます。

長期保存可能な密閉パック済みの商品も販売されているので、万が一のことを想定して準備しておくと安心です。

防災用に生理用品以外で備えておきたいアイテム

生理用品と一緒に災害時に役立つアイテムも備えておくことで、避難生活中のストレスを軽減できるかもしれません。

水やトイレが限られる状況でも適切な対策がとれるように、備えを万全にしておきましょう。

穴をあけたペットボトルのフタ

キリで6か所程度穴を開けたペットボトルのフタを用意しておくと、非常時に役立ちます。

たとえば、支給されたペットボトルに付ければ簡易的な洗浄ボトルになり、水が限られた環境でもデリケートゾーンを清潔に保てます。[1]

また、ナプキン交換時に軽く洗い流すことで、不快感を軽減し衛生的に過ごしやすくなるでしょう。

生理中の衛生管理は健康を守るうえでも重要なため、防災リュックにあらかじめ準備しておくと安心です。

中身の見えにくいポリ袋

生理用品のゴミを捨てるために、中身が透けないポリ袋を準備しておくと安心です。

避難所や屋外での生活では、サニタリーボックスが備わっていないことも珍しくありません。

使用済みの生理用品をそのまま捨てるのは、衛生面で心配ですし「誰かに見られたら嫌だな」という精神的な負担につながります。

透けないポリ袋を使用することで、心理的負担が軽減でき、消臭・防臭タイプの袋であれば臭いが広がる心配も少なくなるでしょう。

サニタリーショーツ

防災用の備えには、普通のショーツだけでなくサニタリーショーツも準備しておきましょう。

普通のショーツと違い、ナプキンのズレを防ぐためにしっかりとフィットする設計になっています。

経血が漏れて衣類を汚すリスクを減らせるため、着替えが頻繁にできない災害時でも安心です

災害時は、サニタリーショーツまで支給されることは稀です。ぴったりフィットするサイズで、汚れが目立たない黒系のものを準備しておくと安心でしょう。

おりものシート

おりものシートは、生理のときだけでなく、下着を替えられないときにも活躍します。

シートを替えるだけでデリケートゾーンの清潔を保てるうえに薄くてかさばりにくいので、避難生活での快適さを向上させるアイテムとして準備しておきましょう。

デリケートゾーン用ウェットシート

水が使えない環境でも、デリケートゾーンを清潔に保つためにウェットシートを準備しておくと安心です。なかでも肌への過剰な負担を避けるため、デリケートゾーン専用のウェットがおすすめです。

災害時はトイレや入浴の機会が限られるため、デリケートゾーンの不快感やかゆみを防ぐためにも、簡単に拭き取れるアイテムが必要になります。

鎮痛剤

災害時に生理痛がおきることを想定して、鎮痛剤も準備しておくと安心です。

避難生活では医療機関へのアクセスが制限され、すぐに鎮痛剤を入手できない可能性もあります。

普段生理痛が起きにくい方でも、避難所では長時間の移動や硬い床での就寝、慣れない環境によるストレスもあり、体調変化が予測できません。

そのため、使い慣れている鎮痛剤を防災ポーチに入れておきましょう。

日ごろからできる生理への備え

災害は、自宅にいるときに起こるとは限りません。
突然の災害時にも落ち着いて対応できるよう、日ごろから生理への備えをしておきましょう。

生理用品を常に持ち歩いておく

生理以外の日でも、生理用品を持ち歩く習慣をつけましょう。

災害はいつ起こるか予測できず、外出先で被災する可能性もあります。
いきなり大規模な災害が発生して帰宅が困難になった場合、簡単に防災バッグを取り帰れません。

普段から生理用品を持ち歩いていれば、急に生理がきたときでもすぐに対応でき、生理に関する心配が少なく過ごせます。

予期せぬ事態に備え、生理用品を常に携帯し、緊急時でも焦らず行動できるようにしておきましょう。

普段使い以外の生理用品を試しておく

災害に備えて、タンポンや月経カップ、吸水ショーツなど、普段使い以外の生理用品を試しておくことが重要です。

被災地には、自分が普段使っている生理用品が届くとは限りません。

さまざまな生理用品に慣れておけば、選択肢が広がり柔軟に対応しやすくなります。

たとえば、月経カップは長時間使用できるため防災時に便利ですが、初めて使う際には挿入や取り出しに慣れが必要です。
事前に練習しておけば、災害時にもスムーズに使用できます。

限られたアイテムのなかでも柔軟に生理用品を選択できるよう、事前にさまざまな生理用品を試しておきましょう。

あわせて読みたい:月経カップはどこで買える?はじめて使うときの準備も解説

防災用の生理用品についてよくある質問

防災用の生理用品に関するよくある質問にお答えします。
解決策を知っておけば、いざというときに慌てずに対処できるでしょう。

災害時に生理用品の代用となるものはありますか?

災害時に生理用品が手に入らない場合、ハンカチやハンドタオルで代用できます

【簡易ナプキンの作り方】

  1. 下着の大きさに合わせてハンカチの対角を折り曲げて細長い六角形にする

  2. 折り曲げて重なったハンカチの中に、ティッシュペーパーやキッチンペーパーを入れる

  3. 折り曲げた方を下にして下着に当てて使う

ただし、ハンカチは本来生理用品として設計されていないため、トラブル防止のためにこまめに交換しなければなりません。

あくまでも、生理用品が手元に届くまでの代用として使用しましょう。

災害用品はローリングストックがいいと聞きました。ローリングストックって何ですか?

ローリングストックとは、普段使っているものを多めに買い置きし、古いものから使用して使った分を補充することで、常に一定量を備蓄しておく方法です。[2]

生理用品は食品のように腐敗するものではありませんが、適切に保管しないと劣化するおそれがあります。

ローリングストックを取り入れることで「災害用に長年保管していたけれど、いざ使おうとしたら劣化していた」という事態を防げます。

普段から少し多めに購入し、使いながら備蓄することで、災害時にも安心して生理用品を使用できるようにしておきましょう。

まとめ

防災用の生理用品は、最低でも1サイクル分準備しておくと安心です。

ただし、防災リュックの容量には限りがあるため、圧縮袋を活用したり、タンポンや月経カップと組み合わせたりすることでコンパクトに備蓄するのがおすすめです。

また、使用期限の管理やローリングストックを取り入れることで、いざというときに劣化した生理用品を使うリスクを回避できます。

適切な備蓄と工夫で、災害時の不安を軽減し、落ち着いて対処できる環境を整えましょう。

参考文献
[1]防災 Q&A‐内閣府防災情報のページ : 防災情報のページ|内閣府
[2]「ローリングストック」 とは|農林水産省

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