生理の出血量は何mlが1日の平均?経血量が増減する2つの理由
「生理の出血量が多いかもしれない。ほかの人はどうなのかな…」
「普段と経血量が違う気がする。なにかの病気?」
生理の出血量について、このように悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
経血量は個人差があるうえに、ほかの方と比べる機会もないため、多いか少ないか、なかなか判断しにくいですよね。
一般的に、経血量は1日20〜140mlと言われています。
実は、経血量が多すぎても少なすぎても、病気が隠れている可能性があるのです。
この記事では、1日の正常な経血量や量が変化する原因、自分の経血量を正確に知る方法をくわしく解説します。
最後までお読みいただくと、経血量が変化する理由や、経血量を正確に測る方法がわかり、これまでの不安が軽減できます。
生理の出血量に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ生理の1日の出血量は20~140mlが正常 生理の出血量をセルフチェック!
まとめ 参考文献 |
生理の1日の出血量は20~140mlが正常
日本産婦人科医会によると、生理の出血量は1日20~140mlとされています。
また、正常な生理の日数は3~7日以内です。[1]
上記の数値から、正常といわれている範囲が広いことがわかります。
ホルモンバランスの影響により出血量は変化するため、正常の範囲内であれば過度に心配する必要はありません。
ただし、量は正常でも過度な生理痛がある場合や、生理期間以外の出血や腹痛、性交時痛などがある場合は、思わぬ病気が隠れているかもしれません。[2][3]
気になる症状があったら、病院受診を検討しましょう。
生理の出血量をセルフチェック!
生理の出血量が多いか少ないかを判断できるセルフチェックを用意しました。
自分の経血量が正常なのか今すぐ判断したい方は、参考にしてください。
生理の出血量が多いと感じる方のセルフチェック
1日の出血量が多いと感じている方は、下記でセルフチェックしてみましょう。
- 生理が8日以上続く
- 出血の中にレバーのような、かたまりがある
- 生理のときにめまいや疲れやすさなど貧血の症状がある
- 昼用ナプキンでは間に合わず日中も夜用の大きいナプキンを使用している
あてはまる項目が多い場合は、正常の出血量より多い過多月経の可能性があります。
過多月経とは、1日の経血量が150ml以上の場合です。[1]
なかなかトイレに行けない方は、夜用ナプキンを日中に使用している場合もあるでしょう。この場合は、上記のセルフチェックリストから除外して判断してください。
より正確な経血量を知りたい方は、このあとに記載している「生理の出血量を正しく知る2つの方法」で計測する方法を解説しています。ぜひご覧ください。
生理の出血量が少ないと感じる方のセルフチェック
生理の出血量が少ないと感じる方は、以下のセルフチェックを活用してください。
- 出血の色が茶色や黒
- おりもの程度しか出ない
- 生理が2日以内に終わることがある
- ナプキンを1日中変えなくても問題ない
生理の出血量が特別に少ない場合は、過少月経の可能性があります。[4]
生理の後半あたりは、出血量が減ってくることがほとんどです。
したがって、上記のセルフチェックは生理全期間を通して評価してください。
経血量が多いと「病気かもしれない」と思われがちですが、少なすぎても病気がひそんでいる恐れがあります。
経血量が気になり不安を感じている方は、経血量を測ったり、婦人科に相談したりするとよいでしょう。
生理の出血量を正しく知る2つの方法
1日の出血量を正しく知る方法は、以下の2つです。
- ナプキンの使用頻度で推測する
- 月経カップを使って量を測る
1日の経血量を正しく把握することで異常か判断ができ、病院受診の目安となります。くわしく説明します。
ナプキンの使用頻度で推測する
ナプキンを交換する頻度から、出血量を推測できます。
ナプキンの平均的な使用頻度は以下のとおりです。
- 2~3時間ごとにナプキンを交換する
- 夜用ナプキンを使用すれば、夜中に取り替える必要がない
ナプキンを交換する頻度は人によって異なり、しばらく変えなくても気にならない方もいらっしゃるでしょう。
この場合は、以下を参考に推測してください。
- ナプキンを1時間以内おきに替えないと漏れる
- 就寝中に途中で起きてナプキンを取り替えないと漏れる
とはいえ、ナプキンの使用頻度のみで出血量を正確に把握することは難しいです。確実な量を知りたい方は、つぎで紹介する月経カップの使用をおすすめします。
月経カップを使って量を測る
月経カップは腟に挿入して経血をためられるため、経血量を正確に測れます。
製品によっては目盛りがついているタイプもあり、よりくわしい経血量を知りたい方には目盛りつきの月経カップがおすすめです。
経血量を知ることで普段との変化に気づきやすく、病院受診の目安となります。
また、受診したときに「1日の出血量は〇ml」と具体的に伝えられると、診断がより正確になりやすいでしょう。
自分の健康管理を見直すきっかけとしても、月経カップは有効なアイテムです。
関連記事:月経カップのメリットとデメリット
生理の出血量が変化する2つの理由
生理の出血量が変化する理由は、以下があげられます。
- 子宮の病気の可能性
- ホルモンバランスの乱れ
くわしく見ていきましょう。
子宮の病気の可能性
生理の出血量が極端に増えたり減ったりしている場合、子宮の病気が隠れている可能性があります。
経血量の増減のほかに強い腹痛があったり、生理以外の不正出血があったりする場合は早めに病院を受診してください。
経血量の変化だけでも不安を感じている場合は、婦人科へ相談してもよいでしょう。
ホルモンバランスの乱れ
ストレスや年齢などでホルモンバランスが乱れると、経血量が不安定になります。
たとえば、以下のような状況はストレスがたまりやすく、ホルモンバランスがくずれる傾向です。[5]
- 仕事や家事、育児など日常的に多忙を極める
- 十分な睡眠時間や食事時間が確保できない
- 急激なダイエットをしている
- 引っ越しや転職などで環境変化があった
- 悩みが多い
また、閉経が近づいてくる45~55歳頃は、女性ホルモンの減少によって経血量が不安定になります。[5]
経血量の異常がホルモンバランスの変化によるものであれば、生活習慣の改善で経血量が安定することもあります。
ホルモンバランスを整える生活を意識し、心を落ち着かせる時間をつくりましょう。
生理の出血量に異常がある場合の日常生活でできる対処法4選
経血量の変化の原因がホルモンバランスの乱れである場合、日常生活を整えることで改善が見込めます。
ホルモンバランスを整える日常生活での対処法は、以下の4つです。
- 冷え対策をする
- ストレスをためない
- バランスのとれた食事をとる
- 十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送る
くわしく説明します。
冷え対策をする
からだが冷えると月経不順になりやすく、経血量にも影響を及ぼします。
そのため、からだを冷やさない以下の対策をおすすめします。
- 湯船にゆっくりつかる
- 3つの首(首・手首・足首)を温める
- 運動をする(筋トレやウォーキングなど)
これらはすべて、全身の血流をうながして冷えを改善します。
ホルモンバランスを安定させるためには2ヶ月〜3ヶ月必要です。
生理期間に関係なく、冷え対策をしておくとよいでしょう。
ストレスをためない
ストレスがたまると女性ホルモンが乱れ、生理の間隔や経血量が不安定になります。[5]
自分ではストレスがないと思っていても、知らず知らずのうちにストレスを抱えているかもしれません。
ストレスをためない方法として、以下があげられます。
- 散歩をする
- 掃除をする
- 湯船につかる
- 運動を習慣にする
- 友人とランチに行く
- おいしいものを食べる
- 毎日6時間以上の睡眠をとる
ほかにもストレスをためない方法や発散方法はたくさんあります。
自分なりのストレス発散方法をみつけ、できることから日常生活に取り入れましょう。
バランスのとれた食事をとる
ダイエットをしている方や不規則な生活で食事がおろそかになりがちな方は、女性ホルモンが減少し、出血量が不安定になる可能性があります。[6]
そのため、バランスのとれた食事をとることが重要です。
バランスのとれた食事をとるには、以下の5つの栄養素を意識しましょう。[7]
- 炭水化物
- たんぱく質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
一つの栄養素にかたよらず、下記の図を参考にバランスよく食事をとることが大切です。
出典:食事バランスガイド拡大図|農林水産省
とはいえ、1回の食事ごとにバランスを考えるのは大変ですよね。
このような場合は、1日を通してバランスを考えると負担なく栄養素を取り入れられます。
食事のメニューを考えること自体がストレスになってしまうと、ホルモンバランスが乱れて逆効果となりえます。
完璧なメニューを目指しすぎず、気持ちにゆとりをもって食事を楽しみましょう。
十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送る
ホルモンバランスを整えるには、質の高い睡眠と規則正しい生活が不可欠です。
ヒトのからだは、睡眠中に女性ホルモンをはじめとする体内のバランスを調整するホルモンを分泌します。
睡眠不足や不規則な生活が続くと、このホルモン分泌が乱れ、生理不順や経血量の変化につながります。
睡眠の質を高めるために、以下の方法で心とからだを休めましょう。
- リラックスできる音楽を聴く
- 読書を楽しんでリラックスする
- 1日7〜8時間の睡眠を目安に、決まった時間に寝起きする
- 就寝前のスマートフォン使用を避け、ブルーライトカットをする
また、朝食をしっかりとることで体内リズムが整い、ホルモンバランスの調整をサポートできます。
先ほど紹介した5つの栄養素を意識した朝食をとるとより効果的です。
日々の生活を少しずつ改善し、健康的な習慣を取り入れ、ホルモンバランスの乱れを防ぎましょう。
まとめ
生理の出血量は1日平均20~140mlで、経血量が変化する原因は、子宮の病気やホルモンバランスの変化があげられます。
経血量を把握する方法として、以下の2つを解説しました。
- ナプキンの交換頻度から推測する
- 月経カップを使って正しい量を測る
とくに、目盛り付きの月経カップを使用することで、正確な経血量が把握できます。
正しい経血量がわかれば、多いか少ないかを判断しやすくなり、病院受診を検討する目安となるでしょう。
病院を受診する際も、医師に的確な出血量を伝えられ、より正確な診断につながりやすくなります。
murmoの月経カップは目盛りつきの仕様となっており、経血量を正確に把握できます。
容量も大きめであるため、経血量が多いと感じている方でも安心して使用できるでしょう。
自分のからだを知るきっかけとして、月経カップを使用してみてはいかがでしょうか。
関連記事:月経カップがおすすめなのはなぜ?|初心者にmurmoが選ばれる6つの理由