わたしの生理

生理の状況や感じ方は、人それぞれ。表に出てきづらいデリケートでプライベートなことだからこそ、ひとりひとりの生理の経験、心の声に耳を傾けることで、自分を大切にするきっかけに。生理を通して半生を綴るインタビュー。

わたしの生理 Vol.029 - 月に一度のリズムが やっと自然に整いはじめた 10年越しの身体との対話

 

村上真優子 26歳 起業家

初経:小学6年生(12歳)

現在の平均生理日数:5日

現在の平均生理周期:28日

現在使っているサニタリーグッズ:月経カップ(murmo)、使い捨てナプキン


- 生理はどんな日?

出口が見えているトンネルの中


- 生理と聞いて浮かぶイメージは?


- ここから、生理を軸にご自身の半生をふりかえっていきたいと思います。初経はいつですか?どんな風に覚えていますか?

初経は小学6年生の春休み、卒業してすぐのタイミングでした。生理の知識はあったので生理がきたということはすぐわかったのですが、親になんて言っていいかもわからなかったし、お赤飯でお祝いされるのも気がひけて、誰にも言わずに自宅のトイレにある母のナプキンを取り出して使いました。結局、親に話したのは半年から1年後だったと思います。母から「生理来てないの?」と聞かれて、「もう来てるよ」と答えたくらいだったと思います。


- 中学・高校時代の生理について覚えていることはありますか?

中学・高校では合唱部に所属していましたが、生理が部活の支障になるようなことは特にありませんでした。思春期の身体の変化の中で、生理がすごく重いとか、生理のことで困った記憶はほとんどありません。

ただ、生理不順はありました。初経から中2までは定期的にきていたのですが、中3からその後10年近く、生理周期が不安定な期間が続きました。周期が遅くなる方で、2ヶ月来ないこともよくありました。でも当時は恋愛経験もなく、妊娠の可能性もなかったため、わずらわしい生理が来なくてラッキーくらいに思っていましたね。

生理不順は、体重の変化が影響したと思います。中3のときに一時期、体重がすごく増えたことがあって、それを元に戻してから生理が遅れるようになりました。


- 高校を卒業してどうなっていきましたか?

大学進学を機に、北海道から上京して一人暮らしを始めました。生活は一変しましたが、生理に関してはやはり不順のまま。ちゃんと身体を整えたいと思い、初めて婦人科に行きました。血液検査などひととおり診てもらいましたが、とくに異常はなく、女性ホルモンの乱れによるものという診断で、低容量ピルを処方されました。ピルを飲むとちゃんと生理がくるようになりましたが、ピルを飲まないとまた生理不順になるので、お金がかかるし根本解決にならないと思い、ピルは途中でやめました。

大学2年の春休みにフランスへ短期留学したのですが、ちょうど世界的に新型コロナが広がり始めていて、帰国後は大学が閉鎖され、生活が大きく変わりました。外出もままならない中で、興味のあることを本やYouTubeで調べたり、自分と向き合う時間が増えました。この頃、ビーガンと出会って実践を始めたり、ゴミを減らしたいという思いから月経カップに興味を持つようにもなりました。


- 大学を卒業後は、どのような道へ進みましたか?

外資系のコンサル会社に就職しました。大学時代にインターンをしていた会社で推薦いただき、新卒採用されたんです。社会人になってからもインターンのときと環境はさほど変わらず、最初の頃はフルリモート、在宅勤務で定時で完了する仕事だったため自由な時間も多く、自分の身体と向き合う時間が取れたのはすごくよかったです。川沿いを走ったり、生活リズムを大切にしたり、自分なりに身体や生活を整える努力を続けていました。


- 現在のお仕事と生理の状態について教えてください

新卒で2年半勤めた会社を辞めたのが昨年の12月です。それからはフリーランスとして、前職の経験を活かしたコンサルティング業や人材関連の仕事、さらにイベントの企画運営やオーガニックの化粧品やライフスタイルアイテムを扱う店舗運営など、たくさんのことに携わっています。いろんな人との出会いを大切にしながら、現在起業準備をしているところです。

社会人になってしばらくしてから生理周期が安定しました。そのきっかけは2つあって、ひとつは、社会人1年目のときに通い始めたよもぎ蒸し。もうひとつは、パートナーとお付き合いするようになったことです。薬に頼ることなく生理が整ってきて、今も続いています。毎月来るのが当たり前になってきて、「そろそろかな」と予測もできるようになりました。

ただ、生理一週間前になるとナーバスになったり、食欲が増したり、眠くなったりすることはあります。PMSですね。生理前の数日間、少しつらい時期があって、おさまってから少しして生理がくるんです。だから生理がくると、もう少しでトンネルを抜けるんだって思います。

生理痛もたまにあるのですが、薬にはあまり頼らないようにしています。どうしても外せない仕事のときだけ痛み止めを使う程度。以前に比べればうまく付き合えていると思います。


- 生理をふりかえって、いま何を思いますか?

上京前は自分の思っていることをあまり言わず、自分で対処するタイプだったんですが、上京してからは自分のことを発信したりとオープンになったんです。その頃からだんだん生理が安定してきていて、生理というかたちで身体にあらわれているんだと思いました。

薬を飲むことが悪いとは思っていないですし、つらい思いをしている人もいると思うので無理する必要はないですが、わたし自身は薬で対処することになんとなく違和感があって、それは自分の身体の声を聞いてあげたかったからだと改めて思いました。痛みも身体のサインとして、一旦受け止めて、生活習慣を整えたり、自分の身体と向き合うことをまずやってみようというのが、わたしに合ったスタイルです。



注釈:「わたしの生理」では、いろんな世代・環境の方が、生理とどのように向き合って暮らしてきたのか記録し共有することで、隠されがちな生理を考えて話すきっかけにしたいと取り組んでいます。特定の商品やサービスまたは対処法を推奨するものではありません。掲載されている内容はその方個人の体験ですので、気になる症状がある際はご自身で医療機関にご相談ください。

 


コメントする

コメントは表示される前に承認される必要があります。

このサイトはhCaptchaによって保護されており、hCaptchaプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。


murmoの月経カップ

商品情報はこちら
Click