Vol.020 - 生理の悩みゼロだった私が 社会人になって向き合った 突然の月経困難症
Natsuki 30歳 SISIFILLE スタッフ
初経:小学校6年生(12歳)
現在の平均生理日数:0日(ジエノゲスト服用中)
現在の平均生理周期:0日(ジエノゲスト服用中)
現在使っているサニタリーグッズ:パンティーライナー、生理用ナプキン、吸水ショーツ(ジエノゲストを服用中のため、不正出血時のみ利用)
- 生理はどんな日?
恐怖、つらい
- 生理と聞いて浮かぶイメージは?
出産のためには必要なもの
- ここから、生理を軸にご自身の半生をふりかえっていきたいと思います。初経はいつですか?どんな風に覚えていますか?
小学校卒業後の春休みです。友達と自宅で遊んでいるときに、お腹が痛くてトイレに行ったら、ショーツに血のようなものがついていて「もしかして生理がきたのかな?」と思い、トイレから戻って友達に「生理がきたみたい」と告げたところ、友達はまだ初経を迎える前だったみたいで「そうなんじゃない?」というような反応で、その後母に伝えて、これが生理だということを教えてもらい、夕飯にお赤飯を食べました。
友達に生理のことを話す抵抗感は特になかったですね。というのも学校のプログラムで、女子生徒だけ集められて生理のことを教わる会があったので、友達同士でも「そろそろ私たちにも生理が来るかもしれないね」と話すことがありました。その会で、生理の基本情報が書かれたリーフレットとお試し用のナプキンの入ったポーチをもらって、帰宅してから自分の部屋の引き出しに仕舞っていました。
初経を迎えた日は、ポーチに入っていたお試し用のナプキンと母があらかじめ準備してくれていたサニタリーショーツを使って過ごした記憶があります。
-中学生のときの生理で覚えていることはありますか?
中学ではバレーボール部に所属しました。運動量がかなり多かったため、生理日の部活動は大変でした。頻繁にトイレに行きづらい環境だったため、ナプキンとショーツどちらも汗と経血でぐちゃぐちゃになって不快だった記憶があります。
他に覚えているのは、母が選んで用意してくれたナプキンがゴワゴワしていて使い心地が悪く、あまり好きじゃなかったことです。使い心地が悪いなあと漠然と思っていたところ、当時愛読していた雑誌「ニコラ」の誌面で、ニコラモデルが、とあるメーカーのナプキンをオススメしているページを読み、「わたしもこのナプキンを使いたい!」と思い、母にお願いをして買ってもらいました。そのナプキンが当時のわたしには合っていて、それから長い間そのナプキン一択の生理生活になりました。今思えば、雑誌のプロモーション企画でそのナプキンが掲載されていたのだと思うのですが...。(笑)
生理でつらかった記憶はほとんどないですね。経血が漏れてスカートまで染みてしまい、シミがついたお尻周りを隠すための上着を友達が貸してくれたことや、スカートだけでなく、学校の椅子も経血で汚したことがあるくらいでしょうか。そういった失敗を何度か経験して、自分は経血の量が多いみたいだから、こまめにナプキンを取り替えるようにしようと学んでいったと思います。
-高校生になってどう変わっていきましたか?
高校生になってからは、さらに生理が楽になりました。バレーボールは中学でやめて、激しい運動をすることがなくなったので、不快に感じる状態が減ったということが大きいと思います。
でも、高校生になってから、ひとつだけ悩んでいたことがありました。おりものについてです。学校で生理については教わっていましたが、おりものについては詳しく教わっていなかったので、自分の状態が正常か異常かもわからず。当時はおりものシートの存在を知らなかったので、パンツが汚れるし濡れている感じも不快で「どうしよう」といつも思っていました。特にその中でも、受験勉強で机に向かう時間が長かったときにとても気持ち悪く感じていた記憶があります。高校生で印象に残っていることはそれくらいですね。
-高校を卒業してから、生理に変化はありましたか?
高校生のときに悩んでいたおりもの問題は、大学の友達が「おりものシートって便利だよ」と教えてくれたことがきっかけで、おりものシートを使うことで解決しました。
大学時代も生理がつらいということはなく、眠くて身体が重いくらいでした。
ただ一度だけ大変だった日があります。大学4年生のときの話なのですが、アルバイトをしている最中に、初めて「これが生理痛か!」とわかるほどのつらい生理痛を経験しました。そのとき、わたしは化粧品販売員として立ち仕事をしていたのですが、急に鳥肌が立つほどの痛みを感じて、立っているのもやっとという状況になったんです。女性ばかりの職場だったものの10歳以上離れた年上の人たちばかりで、自分の体調不良を伝えて休むことができる雰囲気もなかったため、その日はなるべく動かないで済む業務を選んで我慢して凌ぎました。
そのつらい生理痛は一度きりで、以降の生理で同じような痛みを感じることはありませんでした。何が原因だったか今もわかりません。生理がつらくなったのは、社会人になってからです。
-社会人になって生理がつらくなったのですか?
そうなんです。社会人2、3年目から、生理がとてもつらいものになりました。
当時のことで強く記憶に残っているのが、お付き合いしていた人とスノーボードに行ったときのことです。その人とは大学時代から付き合っていて、毎年冬になると一緒にスノボ旅行に行っていました。
このときは、生理が始まる直前か始まってすぐのときで、体調が悪いことは自覚しながら旅行に行きました。いざゲレンデで滑り始めると、寒い、お腹が痛い、トイレに行きたいのにすぐに行けない…イライラが募り、その影響もあって上手に滑れず、たくさん転んでさらに痛いという踏んだり蹴ったりの状況で。一方の彼は、するする上手に滑ってどんどん先に行ってしまい、わたしは耐えきれず取り乱して泣きわめいたんです。(笑)「体調悪くてつらいし、ちゃんと滑れなくて転んで痛くて最悪。なんでこんなところに来ちゃったんだろう」と彼に怒りをぶちまけてしまいました。わたしは激しく感情を出すタイプではないので、彼もびっくりしていましたし、わたしも自分自身に驚きました。のちにPMSなどホルモンバランスによるものだったかもしれないと気づいたのですが、当時は理由もわからず、この一件で「彼に嫌われたらどうしよう、生理中のわたしを本当のわたしだと思わないでほしい」と思って、後からすごく自己嫌悪になりました。
その後、25歳頃から急激に生理が重くなりました。毎月、生理初日か二日目のどちらか一日は寝込むしかないほどの生理痛に苦しむようになったんです。スノボのときの彼氏とも別れてしまい、さらに仕事が忙しくなったこと、一人暮らしを始めたことなど、いろんな環境の変化やストレスが重なったことが原因ではないかと思いました。仕事のない土日であれば寝ていればいいのでまだラッキーで、仕事のある平日に当たったときは急に休むのも難しい環境だったので本当につらかったです。
生理痛はつらいものの、初経のときから変わらず、30日周期で5〜6日の生理期間という規則正しい生理だったので、まわりの友達の話を聞く限り、自分の生理は正常だと思っていました。だからわざわざ病院で診てもらうこともしませんでした。
でも20代後半になって、低容量ピルを飲んでいる友人の話を聞き、もしかしたらわたしもピルを飲んだら楽になるかなと思いネットで調べたのですが、偏頭痛持ちの人はピルを服用できないことを知り、わたしは偏頭痛持ちなのでピルは飲めないんだと断念しました。
その後も病院には行かず、自分でできることをいろいろ試しました。ハーブティーから始めて、市販の生理痛薬や漢方、PMSに効くと評判のものを飲んでみたり...効果を感じるものもありましたが、月に1度必ず生理で寝込む日があることに変わりはありませんでした。
せっかくだから生理用品もいろいろ試してみようと思っていたところ、友達にオーガニックコットンのナプキンを勧められて、その後に勤めることになるSISIFILLEのオーガニックコットンナプキンに出会いました。使ってみたらすごく使い心地がよく驚きました。それまで使っていたナプキンよりも肌あたりがやわらかく、包み込まれるような安心感を得られたことを覚えています。それから、少しでも身体に良いものを、という想いで、SISIFILLEのナプキンを愛用するようになりました。
大きな変化があったのは、ちょうど一年前の29歳のときで、ジエノゲストを服用しはじめたことです。きっかけは転職です。新卒から勤めていた会社を辞めてSISIFILLEの運営会社で働くことが決まり、前職の引き継ぎが落ち着いて時間にゆとりができたタイミングで、はじめて婦人科を受診しました。
ピルはダメでも漢方かなにかもらえるかなと思って病院に行ったのですが、先生に相談をしたら「月経困難症」と診断を受けました。「月に一度でも寝込んでしまうくらい体調不良になる人は月経困難症です」というお話だったのですが、もうびっくりしてしまって。「月経困難症」という言葉を聞いてはじめて、生理痛があるのは普通のことじゃないんだと気づき、大事に至る前に先生に診てもらってよかったと思いました。
先生から「偏頭痛持ちのあなたはピルを飲めないから、代わりにジエノゲストを飲んでみない?」と提案してもらいました。初めて聞く薬で、周りに飲んでいる人もいなかったですし、生理をこなくする薬ということで「そんなことして大丈夫なのかな?」と、最初は戸惑いました。その場では処方してもらわず検討する時間をもらって、自分なりに情報収集をした上で飲んでみようと決め、飲み始めました。途中やめていた時期もあるのですが、今も飲み続けています。12時間おきに一日2錠飲むのが少し大変ですが、習慣にしてしまえばなんてことないです。
わたしの場合は最初は不正出血があったもののそれが落ち着いてからは、生理がまったくこなくなり、PMSなどの付随する症状も起きず、だいぶ楽になりました。今までは毎月一日はどうしても動けなくなって仕事を早退する日もあったし、休日も寝て過ごすしかない状態だったのですが、それがなくなって生理に左右されることがなくなって、自由になれた感覚がありとてもうれしかったです。
妊娠を希望するときには服用をやめる必要があるので、自分もいつかはやめるのかなとは思っていますが、今のところ飲み続けています。薬には副作用がありますし、頼らないでいられることが一番ですが、それぞれのライフスタイルや優先事項に合わせて、自分が納得できる選択ができればいいのかなと個人的には思っています。
-生理をふりかえって、いま何を思いますか?
明らかに心と身体はつながっているんだなと、今ふりかえって気づきました。25歳の頃、「これからの人生どうしよう」と思うくらいつらいことが重なって、そのときに体調にもあらわれたので。そのときの経験から、わたしの場合は、あまり忙しくしすぎないこと、ストレスを溜め込まないこと、心の声を無視しないこと、これがとても大切だなと思いました。
注釈:「わたしの生理」では、いろんな世代・環境の方が、生理とどのように向き合って暮らしてきたのか記録し共有することで、隠されがちな生理を考えて話すきっかけにしたいと取り組んでいます。特定の商品やサービスまたは対処法を推奨するものではありません。掲載されている内容はその方個人の体験ですので、気になる症状がある際はご自身で医療機関にご相談ください。
コメントする