Vol.011 - ピル、漢方、プラセンタ いろいろ試しながら付き合う生理の不調
C.S 41歳 会社員
初経:中学一年生(13歳)
現在の平均生理周期:31日
現在使っている生理用品:月経カップ、タンポン、使い捨てナプキン
- 生理はどんな日?
めんどくさい、つらい
- 生理と聞いて浮かぶイメージは?
憂鬱、孤独
- ここから、生理を軸にご自身の半生をふりかえっていきたいと思います。初経はいつですか?どんな風に覚えていますか?
ほとんど覚えてないんですが、初潮以前に保健体育の授業があって、生理はこういうものだという知識はありました。なので、「うわ~来たか~」という感じでした。母親に話して、お赤飯を食べるみたいなことになったと思います。当時、母にまだ生理があったので、母が使っていた生理用品を一緒に使っていた気がするんですが、母から生理について、例えばナプキンの付け方や取り替える頻度、お腹が痛くなったり気分が落ち込んだりすることがある、なんてことは教えてもらった記憶は無いです。
初潮は中学校一年生で、周りの子が早く来ていたのはわかっていたけれど、それを気にすることはありませんでした。むしろ生理は漠然と血が出るイメージがあって、どういうふうに出るのか、出続けているのかとか、詳しいことは誰にも教えてもらうことが無かったので、具体的に生理がどんなものかわからなかったんです。だから生理が初めて来たときは、「やっと来た」というより、「来てしまった」という気持ちが大きかったと思いますね。
この頃の生理で覚えていることは、漏れた経血が椅子に付いたこと。経血量が多くて、ナプキンをかえるタイミングが見つけられなくて漏れたんだと思います。服は汚れるし椅子に血はつくし、しかも水でふいてもなかなか落ちなくて、もうどうしようって。恥ずかしくて恥ずかしくて誰かに助けを求められるわけでもなく、半べそでどうにかきれいにしました。(笑)
中学生の頃は、今より生理期間が長くて一週間ちょいくらい。部活は剣道だったけれど、密着度の少ない袴を履くので、剣道着で生理が辛いみたいなことはなかったと思います。ただ、袴は脱ぎ着が面倒くさいので、なるべく部活動中はナプキンを替えたくないと思って、部活前に新しいナプキンに替えて、部活後に着替えてナプキンを替えるようにしていたかな。それでも部活中にドロっとした経血が出た感覚があったときは、トイレに行って様子をみたり、、、なんで女ばっかりこんなに大変なんだろうと(笑) 友達と生理について話すこともほとんどなく、ナプキンの貸し借りをすることもなく、全部ひとりで解決してたなぁ。
-高校生になってどう変わっていきましたか?
高二の夏から一年間カナダに留学したのですが、そのときに拒食症になって生理が止まりました。とはいえ、生理が止まったことに危機感は感じておらず、ラッキー!と思ってそのままに・・・。当時の海外の生理用品って日本のそれと比べると本当に質が悪くて、厚みがあるのに全然経血吸ってくれないから30分で漏れる、とか。だから生理が本当に憂鬱で。数ヶ月生理が止まっていたのだけれど、生理について考えなくて良かったので、本当に楽でしたね。日本に帰国してから母親に話したら怒られて(笑)婦人科に連れて行ってもらって治療しました。たしかお尻か太ももにホルモン注射を打って、その一回でまた生理が来るようになりました。拒食症の症状は、日本に帰ってきてからもしばらく続いて、わーっとたくさん食べるときと食べないときを繰り返す感じで、つらかったなー。でもそれも、大学卒業をして働きはじめる頃までに自然と治っていきました。自分の体形をあまり気にすることがなくなっていったからだと思います。
-大学生や社会人になってどう変わっていきましたか?
大学時代は、彼氏とのお泊りや友達との旅行のタイミングを調整するのがめんどうだなーーっていうぐらい(笑)経血量は多かったけれど、生理痛やPMSも特にひどくなく、生理中に眠気があるくらいでした。あ、でもこの頃ぐらいから女の子の友達には、今日生理で辛いんだよねって言えるようになったかも。居酒屋のトイレとかにも、「よかったら使ってくださいナプキン」が置かれるようになって、感動した覚えがあります。
生理痛は30代で出産後にだんだんひどくなっていきました。特に子宮内膜がはがれるときのギューッとするような痛みと頭痛、あと腰痛。精神的にも落ち込むなどのPMSの症状が出てきて、婦人科に相談に行って低用量ピルを処方してもらいました。だけど私にはそのピルが合わなくて、ひどい吐き気があったので、また婦人科で相談して漢方に切り替えました。その漢方もしばらく飲んでいたら症状が改善されてきたので、飲むのをやめました。金額が高かったんですよね・・・(笑)
あとは、一昨年くらい肌荒れがすごかったんです。アトピーも元々あって、そのことを婦人科で相談したら、プラセンタの注射を勧められて。やってみたところ一気に改善しました。肌荒れもよくなったのですが、それだけでなくすごく元気になった感じです。ですが、病院に通うことと費用面に負担を感じて、一年くらいでやめました。
今はなんとなく体調は落ち着いているので、なにか服用したり、病院に通ったりは特にしていません。生理期間も短くなり、経血量も少なくなっていて、本当に楽!今の生理期間は4日くらいで、そのうち量が多い日は2日間くらいで、後は残りみたいなものが少量出る感じです。
-生理をふりかえってどう思いますか?
生理は無い方がいいです(笑) でも、体の仕組みとして仕方ない。だから、やっぱり毎月の生理にどう向き合っていくかをポジティブに考えていくしかないのかなー、と思います。30年前と今では明らかに生理に対する理解度は増してると思う、けれどまだまだなところもたくさん。だって、お股から血が出るって恥ずかしいですもん。だから隠そうとするし、周りも漠然と「隠さなきゃいけないもの」として捉えているんじゃないかと思っています。でも内臓から月イチで出血するんですよ。大変じゃないわけがない。初潮を迎えて、周りの大人が教えてくれない、誰に助けを求めたらいいか分からない、そんな中で生理に一人で向き合わないといけない、そういう子がまだたくさんいると思うと悲しいですよね。今は自分のライフスタイルに合わせて生理用品を選べるようになっているし、大人たちが自分の体験を語るメディアが増えてると感じます。それに子供たちが気軽にアクセスできて、生理についてもっと知ることができる、自分の辛さを話せる、周りもそれを理解する、そういう社会になっていくといいなと思います。
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