わたしの生理

生理の状況や感じ方は、人それぞれ。表に出てきづらいデリケートでプライベートなことだからこそ、ひとりひとりの生理の経験、心の声に耳を傾けることで、自分を大切にするきっかけに。生理を通して半生を綴るインタビュー。

Vol.010 - 保健室直行の生理期間 ピルを変えながら模索する 生理とのお付き合い




R.T 22歳 大学生
初経:小学校5年生(10歳)
現在の平均生理日数:3日
現在の平均生理周期:28日
現在使っている生理用品 小さめのナプキン 低容量ピル


- 生理はどんな日?

憂鬱で大事な予定を入れられない日、身構える日


- 生理と聞いて浮かぶイメージは?

精神的な落ち込みやイライラと痛み


- ここから、生理を軸にご自身の半生をふりかえっていきたいと思います。初経はいつですか?どんな風に覚えていますか?

初経は小学校5年生で、初めは病気かと思って慌てて親に話したことを覚えていますね。「やばいかもしれない!」と親に話したら「それは生理だよ」と言われて、親に生理について教えてもらいました。「生理のときはこうやってナプキンをつければいいんだよ」とか、「大体何日間続くものだよ」「一ヶ月に一回来るよ」など、教えてもらえて安心しました。そのときに、周りの子の生理についても、自分だけじゃないのかなとか、いろいろ気になったことも覚えています。その2、3ヶ月後くらいに生理が毎月来るようになったときに、周りの子にも生理が来ているか聞いたのですが、周りの子はほとんど生理が来ていて、みんなにも生理があるんだと少し安心した記憶があります。

他に覚えていることとしては、今思えば面白いんですけど、最初の頃、使い捨てナプキンは汚れたら取り替えるものということを知らなくて、一日中同じものを使わないといけないと思い込んでいたことです。そのことを親に話したら、「一日に何回も取り替えていいものなんだよ」と言われた記憶があります。

小学校では、4年生のときに性教育の授業がありましたが、初経がどんなふうに始まるかとか、生理のときにどう対処するのかみたいなことは教えられなかったと思います。ですので、親に全部教わりました。

その後は、だんだんと生理が重くなってきて、痛みがひどすぎて立っていられないくらいになり、「なんだこれは!」と思って、親に相談したら、「それは生理痛だから痛み止めを飲むといいよ」と教わって、痛み止めをもらって少し良くなりました。ですが、生理を重ねるごとに生理痛が重くなっていって、授業にも出られなくなっていきました。
生理痛は小学生のときから毎回最初の二日間くらいがしんどくて、よく保健室に行っていました。周りにも生理痛が重い子はいたので珍しいことじゃないのかなと思っていました。それでも私の場合は、保健室に直行するレベルだったので、周りの子以上にひどかったと比較して感じていました。学校の先生たちは理解があって、元々過敏性大腸症候群でお腹が弱いタイプだったこともあり、すぐ休ませてくれたし、生理のときには毎回湯たんぽを作ってもらっていたことを覚えています。

中学生の後半まで重い生理は続きました。経血量も多く、量の多い生理が始まってからの2〜3日間は、40センチサイズのナプキンを昼間2、3回取り替えるほどでした。
生理日数は、量が少ない日も合わせると7日間くらいだったと思います。今思えば3日目は40センチナプキンにしなくても大丈夫な経血量だったと思うんですけど、40センチサイズを使わないと不安だったので、少なくとも3日間は使っていたと思います。

中学の部活動はソフトテニス部でした。あまり休めない部活だったんですけど、生理痛がつらい日は休んでいました。その頃も、当たり前のように毎回保健室通いをしていたのですが、周りに生理だと知られるのがすごく恥ずかしかったです。今だったら全然恥ずかしくないんですけど、思春期だったからでしょうか。自分が生理だということを言える友達はいましたが、自分にとって珍しい存在でした。クラスでも生理のことはあまり言わない雰囲気があり、コソコソ女子同士でナプキンを貸し合ったり、「今日はちょっと痛いんだよね」ってこっそり話す感じで、私も恥ずかしくて言えなかったですね。

転機は中学生の後半時期で、産婦人科に行って検査をしてもらい、そこで低容量ピルを処方してもらったことです。ピルを飲む以前はすごく肌荒れしていたんですけど、飲んだら一気に肌が綺麗になって、生理痛もマシになって、副作用もなかったので、とりあえずしばらく試してみようと思って、結果そのピルを数年間続けました。


-高校生になってどう変わっていきましたか?

高校一年生の頃、ファーストフード店でバイトをしていたんですけど、生理の症状が重くても、恥ずかしくて周りに言えませんでした。
繁忙期ではトイレに行く暇もないお店だったんですけど、私はトイレが近いこともあって、それを社員さんにサボってると思われたのか、指摘されたことがあります。「出勤時間が短いのによくトイレに行くね」と言われてしまって、それからはトイレに行くのを我慢しようと思い、働いている数時間は絶対我慢するようにしていたんです。
ですが、あるとき生理日にシフトに入ったことがあって、途中でナプキンを替えに行きたいと思ったものの言い出せず、生理痛もひどくて耐えきれなくなって、退勤間際にトイレに行ったのですが、40センチくらいのナプキンでもあふれて漏れてしまっていて、パニックになったことがありました。今思えばピルを飲んでいた上でその経血量と生理痛の状態は、ピルがあまり合ってなかったんじゃないかと思うし、早く違うピルに変えておけばよかったと思いますが、それでもピルを飲まないときよりは楽になっていたので、当時はそのまま続けていました。

その後、高校生の後半あたりから、やっぱり生理痛もひどいし経血量も多く、なにより倦怠感がどんどんひどくなっていったので、もう一度病院で相談することにしました。
当時感じていた倦怠感は、足が100m走を走った後みたいな感覚でした。その話を病院でしたところ、別のピルに変えることになりました。それまでも3ヶ月ごとにピルを処方してもらうために病院に行っていて、その度にお医者さんに調子がどうか尋ねられていたんですが、飲む前よりマシになってるからいいやと思って、倦怠感や生理が重いことは言ってなかったんです。あまりに倦怠感がひどくなったので、その状況を医師に伝えたら、「そうなの!?」と驚かれて、じゃあピルの種類を変えなきゃだめだという話になり、そこで超低容量ピルを勧められて飲み始めました。

新しく処方された超低容量ピルに変えたら、1枚目のシートの時点でかなりよくなりました。肌荒れが起きるようにはなってしまったんですが、経血量は少なくなって、生理期間も短くなり、倦怠感がなくなって、生理痛もかなり改善され、すごく驚きました。今までは痛み止めを朝昼晩飲んでいたのに、昼か夜飲むだけで大丈夫になりました。


-大学生になってどう変わっていきましたか?

ピルのおかげで生理が28日周期ぴったりで来るので、前から生理日には予定を入れない習慣があったのですが、大学生になって、授業も選べたり、週5で大学に行く必要もなかったので、高校生のときよりも予定の調整ができるようになりました。28日で計算して、生理1日目と2日目は休みにするなど、うまくやっていましたね。
そうやって過ごしていたんですけど、だんだんと生理でも休みにしなくても生きていけるかもと思い始めて、大学2、3年生のときには生理でもバイトや授業を入れられるようになりました。休まずに痛み止めを飲んで対応するスタンスになりました。

ちなみにPMSの症状もあって、生理前にはとてもイライラしていたのですが、低容量ピルを服用してからは少しおさまって、今の超低容量ピルに変えてからは、さらに精神的な浮き沈みが軽くなりました。
今は、わけもないのにイライラしたり落ち込んだりしたときはカレンダーを見るんですけど、大体生理前なんですね。今やっと22歳になって、やっと自分の精神状況がどこから来るのかわかるようになって、その原因はホルモンバランスだと思えるようになりました。
 

-生理をふりかえってどう思いますか?

ピルを飲んで生理が楽になった話をしてきましたが、それでも生理がなかったらいいなって思います。こないだまでマレーシアに半年間留学をしていたのですが、その期間は生理痛がとてもひどくなって、生理痛にはストレスが影響していると思いました。先日、日本に帰ってきてから初めての生理が来たんですけど、生理が軽すぎてびっくりして、ストレスを受けるか否かで、生理痛が全くもって変わるってことを実感しました。これから社会人になったら、いろんなストレスを受けることを考えると、ピルを飲みながらもずっと生理と付き合っていかないといけないんだなと思うと気が重いです。


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