わたしの生理

生理の状況や感じ方は、人それぞれ。表に出てきづらいデリケートでプライベートなことだからこそ、ひとりひとりの生理の経験、心の声に耳を傾けることで、自分を大切にするきっかけに。生理を通して半生を綴るインタビュー。

Vol.001 - 私の不機嫌な生理は女性ホルモン分泌イベントが正してくれた




H.T 39歳 murmo代表
初経:12歳 現在の平均生理日数:6日 現在の平均生理周期:35日
現在使っている生理用品 月経カップ、吸水ショーツ


- 生理はどんな日?

元々は残念な日と思っていました。早く終わればいい、招かれざる日。


- 生理と聞いて浮かぶイメージは?

面倒、顔をしかめる自分


- ここから、生理を軸にご自身の半生をふりかえっていきたいと思います。初経はいつですか?どんな風に覚えていますか?

初経は12歳、13歳になる少し前の中学1年生の冬だったと思います。友達と話したわけではないけど、まわりの子がナプキンを持っているのを見たりして、自分はまわりより遅いと思っていたので、ようやく来たとホッとしました。

母に生理が来たことを告げるのには、すごく勇気が入りました。家族でそういう話をする雰囲気ではなかったのと、恥ずかしいことのように感じていたので。そのときの記憶は、当時やっていたテレビ番組「SMAP×SMAP」のオープニング映像の光景です(笑)それを見ながら母に言ったことを強烈に覚えています。

その後も2〜3ヶ月に一度しか来なくて最初は病気じゃないかと心配したけれど、若いうちは不定期でも問題ないと誰かに聞いて、それからは滅多に来ないことを心底ラッキーだと思っていました。
滅多にこないものの、その分まとめてくるのか、辛さは尋常じゃなくて、とにかく量は多くてよく漏れるし、生理痛がひどくて、本当に嫌でした。市販の痛み止めを飲むこともあったけど、それでも辛かった。生理痛は、子宮が雑巾搾りされるような痛み、恥骨がおされる痛み、腰の後ろ側の痛みのオンパレードでした。

あと、私はデリケートゾーンの皮膚が弱いみたいで、ナプキンのムレだけじゃなくて、かゆみやかぶれもひどくなってしまって、特に夏場は、かきむしりたくなるほどでした。

生理日数は今より長くて7日間でした。1〜3日目の量がすごく多くて、4日目に減って、5日目にまたドバッと増えて、6、7日目に少なくなって終わるサイクルで、なんで5日目に増えるんだろうと謎に思っていた記憶があります。

中高生のときに苦心していたのは、就寝時の生理対応、漏れとの攻防戦でした。今みたいにおむつタイプのない時代なので、夜用のナプキンを縦に2枚ひいて腰あたりまで届くように配置。さらにお尻エリアのパンツとパジャマのズボンのお尻の間に畳んだタオルをひいて、その上で、バスタオルをベッドシーツの上にひく厳重装備で。
それでも漏れたり、寝相が悪くひいたタオルたちでカバーできずにベッドシーツまで汚れることもあって、今日はどうだったかと翌朝にベッドシーツをみるときはドキドキでした。
あえなく汚れたときは、家族にバレない時間帯にこっそり洗面所で洗って、洗濯待ちの洗濯物の山の間に紛れ込ませて、どうか母に気づかれずに洗濯されますように!と願っていました。

あと、もうひとつ、高校時代の生理で記憶に残っていることがあります。
私は女子校に通っていたのですが、高校の部活で合同合宿というものがあって、学校から歩いて行ける距離にある「ザ・合宿所」的な大きな宿泊施設でみんなで寝泊まりしながら、学校で部活をするというものでした。お風呂場は大浴場と小浴場のふたつあって、部屋風呂や個別のシャワールームはない環境で、時間刻みで入浴が割り当てられていて、その割り当て単位でまとめてお風呂に入るんです。なんですが、生理以外の人は大浴場で、生理中の人は小浴場に入ることになっていて、その風呂は「闇風呂」と呼ばれていました。照明が薄暗く落とされていて、洗い場だけじゃなくてお風呂もついてた。経血が流れても見えないようにという配慮だと思うのですが、なんだか、おどろおどろしいイメージですごく印象に残っています。


-その後、大人になってからはどうですか?

生理不順は30代半ばまで続いて、大学生のときに激しめに体調を崩したこともあって生理も半年止まったりしたので、その頃から婦人科に通うようになりました。ピルを飲んだりしていましたね。社会人になっても続いていたけど、ピルをもらいに仕事を抜けて婦人科にいくのがすごく苦痛で続かなかったです。
というのも、予約して行っても2時間待合室で待って、診療は2分で終わって薬もらってまた仕事に戻るという流れに疲弊してしまって。なんだろうこの時間...って思って、結局ピルも続かなくてやめちゃったりと生理不順でもいいやと途中からは思っていました。


-それから今に至るまでにどうなっていきましたか?

今は35日周期で安定してきました。それはきっかけがあって、猫のおかげだと思っています。コロナの緊急事態宣言中、自宅でテレワークをしているときに、住んでいるマンションの排水溝に挟まっていた生後約1ヶ月の猫を見つけて保護したんです。動物病院に連れて行ったり、震えている身体をさすったり、ミルクあげたりとお世話をしていたら、その日の夜に2〜3ヶ月ぶりの生理がドバッときて、そこから生理が整いました。私は子どもがいないんですけど、私の行き場のない母性が猫によって呼び覚まされて、女性ホルモンが分泌されるようになったのではと思っています。(笑)
思い返してみると、生理不順な生理人生の中で、生理が急にくるタイミングは、猫がやってきた日もそうですが、意中の相手に会った翌日とか、恋愛にまつわるイベントの直後も結構多かったと思います。私の不機嫌な生理は、女性ホルモン分泌”イベント”が正してくれているのかもしれないです。

コロナをきっかけに生理が変わったことがもうひとつあって、それが月経カップです。
緊急事態宣言で家から出られないし試してみようと好奇心で使い始めたのですが、これは私の生理史の中で、すごく大きな出来事でした。
タンポンも使ったことがなかったので、最初入れるのは大変だったけれど、入れたら今まで感じてたムレとかニオイがなくなって、しかも長時間取り替えなくていいし、むちゃ楽じゃん!と思いました。地元の銭湯に通うのも好きだったので、生理のときでも行けるようになって、すごく快適になりました。生理のことを我慢していたこと自体、無自覚だったので、今までずっと我慢してきたんだなって思いました。


-生理をふりかえってどう感じていますか?

大体辛かったなって思いました。いい記憶があまりないというか。だからこそ自分はmurmoをつくろうと思ったんだと改めて感じました。これからの人生は、生理の我慢を減らしていく選択肢をどんどん作っていって、とにかく私たちが楽に生きられるようにしていきたいです。


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